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老舗でありながら任意団体を20年続けるNPO

ウィリアム・シェイクスピアといえば、英国を代表する劇作家であるが、彼の作品というと何を思い出すだろうか。『ハムレット』『マクベス』『リア王』『オセロ』の四大悲劇や詩編『ソネット』など数多くの傑作があるが、私たちにとってもっとも身近なものといえば、最近、車会社のテレビCMでも引用されている『ロミオとジュリエット』ではないだろうか。この作品のセリフに「名前って何? バラと呼んでいる花を、別の名前にしてみても美しい香りはそのまま」というものがあるのだが、被災地NGO協働センターへの取材を通して、これを思い出した。

NPOの老舗でありながら法人化していない意味

このNPOがスタートしたのは1995年。活動のきっかけは阪神大震災で、かれこれ20年のキャリアがある。NPO的な活動の老舗ともいえる団体だが、現在まで法人化することなく任意団体のままである。また、NGOを名乗っているのが興味深い。この言葉は、海外の社会問題に取り組む活動をしている団体を指すことが多いが、non-governmental organizations(非政府組織)の略である。

おかしいことはおかしいと言うスタンスを貫く

被災地NGO協働センターは、この「非政府」という点を重視しており、政府や行政に対して、おかしいことはおかしいと言うスタンスを貫く。そのために行政からの助成金もなるべく抑えているそうだ。助成金は団体を運営する上で助かるものだが、これを得るということは行政の意向を重視することになり、このNPOのモットーである「最後の1人まで」の姿勢を貫くことが難しくなるため、あえて自由な活動ができる任意団体という姿を選ぶ。ジョン・レノンではないが、想像してみよう。行政の後ろ盾なく社会貢献をすることを、自らが正しいと思うことを続ける難しさを。だからこそ被災地NGO協働センターにとって、寄付に対して並々ならぬ想いがある。

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