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これであなたも話し上手、NGOの現場生まれの対話法

「質問は会話じゃないもの」

これは岡崎京子の漫画のセリフだが、馴染みのない人と話すときに沈黙を恐れるあまりに相手を質問責めにしたり、そうしてみたもの話がまったく広がらず途切れ途切れになってしまった、ということはないだろうか。漫画に限らず小説や映画、はたまた音楽でも数多題材にされてきたように、たとえ同じ言葉や文化の相手であってもコミュニケーションに四苦八苦するときがあるが、言葉も文化も違う人たちを相手にする国際協力の場で、独自に編み出したファシリテーション技術を駆使して活躍するNGOがいる。

国際協力の場で培われてきた実践型のコミュニケーション術

ムラのミライというNGOの『メタファシリテーション』という技術だ。この団体が携わってきた国際協力の場で培われてきた実践的なもので、現地の人たちとの対話を通して、「あるもの=事実」を浮き彫りにすることで効果的な支援を見極める。

メタファシリテーションにおいて「〇ができないから△できない」という思い込みは禁物だ。それは支援する側の先入観だけではない。ついつい現地の人たちが答えを持っていると思い込み、何が足りていないか聞きがちだが、そこから得た答えは食後のケーキは別腹のように「無いといえば無い」くらいのときも少なくない。

「文字が読めないと聞いたら識字教室、次は野山がはげ山になっていると聞いたら植林、その次は現金収入が足らないと聞いたら収入向上プログラムで鶏を配るということをやりがちですが、やってもやっても終わりが見えません」と宮下さん。

国際協力だけでなく、日常的な相談の場でも利用できる

代わりに現地の人たちとしっかりと対話を重ねる。そして、問題の原因を浮き彫りにすることで、現地の人たちも自分たちを取り巻く問題の原因を認識することができるので、彼らに主体的な行動を促すことができるのも魅力だ。また、一緒に問題を解決するので支援する側、される側にありがちな上下関係にも陥りにくい。
メタファシリテーションはとてもシンプルな技術なので、国際協力の場だけでなく、国内の地域づくりや仕事の打ち合わせ、家族や友人との相談の場としても利用することができるのも魅力だ。

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