被災者にアンケート調査を行うと、被災地から離れてしまった人の多くが、もともと住んでいた地域に戻りたいと思っています。そんな人たちを地域に戻して、コミュニティを再生させるのが当NPOの役割です。あと住民組織の応援や共同住宅や公営住宅のコーディネート、事前防災の一環として講演や学生さん向けの震災体験学習を行っています。また、水害の被災地での野菜づくりなどもしているNPOです。
被害が大きい被災地に携わることが多いです。被災直後に泥かきのお手伝いをすることもありますが、当NPOの役割は被災地のコミュニティの再生なので、災害が起こってから1年くらいして現地に入ることが多いです。
当NPOの活動先は日本に留まりません。1999年に台湾を襲った集集大地震でも現地に向かいました。台湾との縁は深く、阪神淡路大震災ときにお世話になったからと、中学生から80代の老人まで幅広い層の人たちと一緒に海を渡り、避難所で寝泊まりをして現地の人たちと交流しました。そんな交流からか友好の形として、日本の古民家を台湾へ移築しました。福井県にあった古民家で、作家の水上勉のお父さんが建てたものだそうだが、この移築計画には国境を越えて5000人の人たちが関わりました。
当NPOの主な活動は被災地のコミュニティ再生ですが、台風23号水害や東日本大震災、熊本地震など、さまざまな災害に携わることで見えてきたことがあります。それは災害が起こってから手を打っても遅いということです。そこで来るべく未来の被災地に対して、事前に備えておくことが大切だと、事前防災という考え方を広めていきたいと当NPOは思っています。