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町が綺麗になる=復興ではないことを教えてくれるNPO

災害支援系のNPOの活動というと、災害が起これば現地に直行というイメージが強いかもしれない。でも、そうではない災害支援系のNPOもいる。認定NPO法人まちコミュニケーションの出番は、災害が起こってから1年後からだ。活動の目的は被災地のコミュニティの再生である。被災者向けのアンケート調査によると、被災地から離れた人の多くが、もともと住んでいたところに戻りたいのだという。

コミュニティの再生のための第一歩とは何か。このNPOの場合、被災者への聞き取りから始める。被災地の現状を知るためと、その地域にとって本当に大切なものは何かを考えてもらうためだという。災害によってすべてを失い、町がどれだけ作り替えられようとも、これだけは残したいもの。例えば、そこに長く伝わる祭りなどがそうだ。

災害はお金だけでなく、自信さえも奪い去る

災害が奪うのはお金だけではない。自信さえも奪い去る。だから本当に大切なものを明確にして、それを再現し、人々に自信を取り戻してもらう。ただ、どうすべきか安易には言わない。過去の復興データを示すことはあるが、あくまでもサポートに徹する。アイディアを求められれば答えるが、なるべく自分たちで考えてもらう。自分たちのコミュニティは自らの手で取り戻すべきだからだ。しかし、簡単なことではない。

コミュニティは人が作るものだ。人がいなければ成り立たないものだ。災害によって家が潰れ、そこに住んでいた人たちは被災地を離れる。心情としては戻りたいが、町が綺麗になる頃には、移転先の生活が日常になっている。それでも戻りたいと思う人もいるが、移転にはお金がかかる。行って戻るとなると負担は更に大きくなり、住民の3分の2は戻ってこない。だから町を綺麗にすれば復興というわけではないのだ。

町を綺麗にすれば復興ではないが、コミュニティの再生だけでも足らない

ただ、先のことを考えると、コミュニティの再生だけでは足りない。その町の経済の衰えをどうにかしなくてはならないが、これは災害が起こる前からの問題で、とても根深い。産業が衰えているのは地方だけではない。日本全体を覆う傾向である。現代は安価な労働力を求めて海外で製品を作る時代だ。国内の産業ですべてがまかなわれていた時代は過ぎ去った。以前は道路さえ整えれば地方は豊かになったが、現代は道を整えたくらいでは豊かにならない。

そこでこのNPOは一歩踏み出した。その地域特有の特産物づくりや、地域単位で自立して暮らせる循環型社会を作ることのサポートをすることにしたのだという。

「地方で自立する術を見つけなければ、いくら町を元に戻しても客足が伸びず、じり貧状態になっていまいます。ここで暮らし続けたいと思う地域に住むことこそが、災害から町を守る力になります。そのために地域資源を発掘し、それを活かして人と人が協力しながら支え合うまちづくりを応援していきたいと思っています」

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