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YWCAで夢を叶える、若い女性のエネルギーを

神戸市中央区に拠点を構える公益財団法人神戸YWCA。1920年に設立されて以降、このNPOが取り組んできた活動は多岐にわたる。地域貢献から海外のYWCAとの交流まで、その広い活動内容の根底にあるものは、「行政だけではまかないきれない部分のサポートを」という思いであった。活動拠点である神戸では、たくさんの外国人が生活している。彼らの大半を占めているのは留学生ではなく、日本に移住し、日本で職を得ようと奮闘している人々だ。そんな彼らが学ばなければならないのは、実は日本語だけではない。履歴書を書き、スーツを着て面接に臨む、日本の就職活動の作法なるものも身につけなければならない。

このNPOでは、日本語講座だけでなく、就職活動の行い方を学ぶことができる講座も設けている。それと同じ地域貢献の一環として、高齢者のサポートにも力を入れている。温かいお弁当を地域の高齢者に届けるだけでなく、みんなで集まって手作りのランチを食べたり、歌や手芸を楽しみながら、ボランティアスタッフと高齢者が一緒になってほっこりとした時間を過ごす。

海外にも及ぶYWCAの活動

「ボランティアさんの方が利用者さんより年上、なんてこともよくあります。シニア層のボランティアさんたちは、本当にエネルギーに溢れてる!」

スタッフの秋月さんは可笑しそうに、そして頼もしそうにそう話す。

世界的な団体であるだけに、このNPOの活動は海外にも及ぶ。東日本大震災のときは、福島YWCAとともにソウルのYWCAと国際キャンプを行い、平和や震災支援について考え、理解を深めた。また、日本ではまだまだジェンダー意識への関心が低い。より深くジェンダー問題について学ぶため、アデレード(オーストラリア南部の都市)にインターンシップに行ったスタッフもいるという。

終わりのない活動にしていきたいからこそ、若い力が必要

幅広い活動を行うNPOだが、その自由さゆえに、今後の団体のあり方について考えてゆかなければならないと秋月さんは語る。

「2020年に、神戸YWCAは100周年を迎えます。今後どうしてゆきたいか、どうなってゆくべきなのか、しっかりとビジョンミーティングをしないといけない」

どの活動も、参加者にとっては「居場所」だから無くせない。そのためにも、どんどん若い担い手を呼び込み、神戸YWCAを“終わりのない活動”にしていきたい――

「若い女性には、『乗っ取ってやる!』くらいのつもりで来てほしいです。YWCAで夢を叶えてください、と若い女性たちに伝えたい」

女性同士だからこそ、共同し、楽しみながらできる活動がある。そんな活動の在り方を教えてくれる団体であった。

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