「研究費というのは莫大なものなので、大した助成ではないということは分かっています。ただ、トラベ症候群を専門とする研究者が減ってきているので、少しでも目を向けてもらうきっかけになったらいいなと思い、助成を続けています」と林さんはいう。
このNPOは新たな試みも始めた。ドラベ症候群に関するデータベース・サイト作りである。患者や関係者が、患者自身のニックネーム、年齢、性別、ドラベ症候群のタイプ、使用薬、発作の種類、体の変化、進路などを気軽に入力でき、研究に必要なデータを集める。研究にとってデータ集めは欠かせないものだが、研究者が研究に合わせてそれもするのは骨が折れる。それならば患者側がデータ集めを肩代わりすることで、研究者に研究に集中してもらうことが狙いだ。